プライベートレッスン。

元カノと二人の幸せ夜勤を終えたその夜、久しぶりに空手に参加した。

1ヶ月以上間が開いてしまった。

僕の習っている空手は、一撃必殺の空手である。

そして、僕に教えてくれている先生はその空手の中でも最強に近い位置にいる人だ。

練習内容としては、始めはお互いに自主練習をし後半に組手をする。

組手と言っても、ミット撃ちのようなもの。

テレビで格闘技の試合があるが、僕の先生が出場したらかなりいい成績を出すんじゃないかと思う。

先生の繰り出す一撃は、まさに殺人拳。

ただ、そんな人が試合をすると一撃を喰らった相手が死んでしまうから、防具をつけたりグローブをつけたりする。

防具やグローブをつけるから、一撃に対する恐怖や威力が軽減してしまいジャブやら寝技などが効果的になる。

一度でいいから、完全に防具なしで素手の格闘技で誰が最強なのかを決める試合をやって欲しい。

そんな先生の組手の相手をしている自分。

今日は、蹴りを練習すると。

キックマットをもって先生の蹴りを受ける。

はっきり言って、交通事故と一緒。

マットごと飛ばされる。

飛ばされて衝撃を逃がさないと死ぬ。

そんなすごい先生のプライベートレッスンを受けている。

いつかヤンキーに絡まれた時に、戦って勝つために。