看護師の仕事のなかに、点滴というものがある。

留置針というものを血管の中に差し込み、そこから点滴を入れていく。

しかし、どうもその留置針を血管の中に差し込むのが上手くいかない。

自分でも不思議なぐらいに血管に逃げられる。

一言で言えば、センスがないってことだな。

そんなセンスのないやつがベテランになってくると、大変なことになる。

基本的に点滴を取る場面を即座にはや読みし、刺す前に逃げる。

もしくは、近づかない。

さらには、後輩に入れさせる。

この時は、あくまで上から目線で、後輩に点滴の機会を譲ってやるというスタンスで。

こんな風に点滴を避けてくると、余計に下手になる。

おそらく、4月に入職した新人より下手だろう。

そんな自分が、なんと配置替えに。

周手術期病棟へ。

名前の通り、手術のある病棟。

手術を受ける患者さんは、当日に太い針で点滴を取る。

夜勤者が、朝一番に一人当たり5人ぐらい。

患者さんは、手術前で緊張してるから余計にハードルが上がる。

来週の今頃は、夜勤が入っており、朝から逃げれない高難度の点滴が・・・

今から考えただけでも、気持ちが悪くなる。

さらに、その日は、元カノと一緒に夜勤。

さらに、元カノは新人を指導してるから、新人とマンツーマンで仕事。

さらに、新人は男。

新人が羨ましい。

そしてその新人に焼きもち。

さらに、新人を指導してる元カノにも焼きもち。

最後に、失敗なく点滴を入れる新人と、おそらく失敗するだろうおっさん。

あぁ無情。

センスがあればな(涙)